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ホーム > 『メンタル経営』のススメ > Case01 家族経営の会社で起きたパワハラ

メンタルトラブル(紛争回避)対応事例

Case01

従業員300名・製造業役員

家族経営会社で起きたパワーハラスメント

相談の流れ

ある時、穏やかな環境で成長してきた製造業の創立者A会長から会食の招待を受けた。ところがその席で、会社の社員がとんでもないことになっているという悲鳴のような心情が打ち明けられた。大学を出て以降、長男はどうしても「自分は社長の器には向いていない」というので仕方なく専務のポジションに付けた。自分も70歳を迎えるので、そろそろ社長職を譲りたいと希望を出した際、娘婿であるK雄が「自分に任せて欲しい」と願い出てきた。K雄は、アメリカにも留学経験が有り、MBA資格も持っている高学歴の持ち主。アパレル系の一流メーカーに勤務していたが、いずれは会社の重要なポストを任せるつもりで結婚も許した。

思い切って、若いK雄に社長の座を譲り、周囲で育てる体制を整えた。しかし、1年もしないうちに社内で異変が起きた。
社内の管理職クラスの社員達が、次々と「会社を辞めたい」という考えを顕わにし始めた。
しかも、各営業所の所長クラスに心療内科へ掛かる人間が続出。

人事労務を担当する社員も困り果てて、専務を通じて会長へ嘆願してきた次第。会長が、社長のK雄に訊ねると、「今までの会長のやり方では、将来が不安である。会社を今、急成長させないと同業他社に追い抜かれてしまう。来年は、近隣のA社・B社のどちらかと合併する考えもある」という。K雄が社長に就任してからは、何かと言えば「これが外資のやり方だ。今ま
でのような、なまぬるいやり方では生き残れない。福利厚生も掛かりすぎ、もっと経費削減し、効率化を図る。」と自らの改革案を次々と言い渡す。自分の気に入らない管理職や営業所長には降格を匂わすことで心理的に追い詰めていた。

その一方で、K雄はもともとの派手好みの性格から、さまざまな経営者会に出席。講演なども引き受けてはパフォーマンスを繰り広げる。実直温厚・人情の厚い会長と共に成長してきた会社創立の理念に思いのある管理職達との溝は完全に広がっていた。会長は「こんなことになるのなら、K雄を社長にするのではなかった」と嘆く。

娘もまた、夫と父親の板ばさみになり、母親に泣きつく始末。会長と専務の二人のたっての希望として、管理職者と営業所所長クラスの個別カウンセリングを引き受ける事になったのだが・・・・・

この事例のキーポイント
  1. 企業理念の見直しと組織管理の再構築
  2. 人材育成研修
  3. ハラスメント対策
サポートの概要
  • 人事労務担当者のサポート
  • 会長社長専務の血縁関係者の意思疎通の確認
  • 管理職クラスのモチベーションの回復
  • 管理職クラスの自己啓発的トレーニング
  • 社員全員への研修で組織管理への意欲を高める

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